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ここだけの話

■もうちょっと居させて
■どこまで続く このブーム?
■焼酎事情
■沖縄で乾杯
■むぎ焼酎二階堂
■黒じょか
■焼酎艦評会初の快挙達成
■原酒をはぐくむ静かな情熱 いいちこ日田蒸留所
■情熱の造り手 佐藤酒造
■雲海酒造株式会社 綾工場
■球磨焼酎の魅力


もうちょっと居させて

最近大人になる前に眠りからさまされる 
一昔前は20才ぐらいだったのが 今では15才
みんなジュースにされ発酵し蒸留させて世間にお目見え
亀の中でもゆっくり寝れずに出されていく
日本のブームになってるお芋達
拘り そんな物はいつの間にかなくなった 流通関係者の言いなり
だってもたもた作ってたら見放されてしまう
まあ流行に左右されやすい日本人は 味よりラベルだから・・・


どこまで続く このブーム?

仕入れの難しさはドンドン加速 特に関東地方でも今一番火がついてるのが
皆さんもご存じの通り焼酎です
特に関東地方では3年ほど前から甲類(通称ホワイトリカー 癖の無いクリアな酒)が
主流だったのが 今では乙類(本格焼酎)が大ブーム
販売ルートもめちゃくちゃ 仕入れには本当に苦戦してます
ところで焼酎の味わいは麹によって左右されます
主に黒麹 白麹 黄麹があります 特徴をちょっと紹介しましょう
黒麹 コクのあるまろやかな味わいに仕上がる
白麹 淡麗でキレのよいスッキリした味わいに仕上がる
黄麹 華やかな香りでまろやかな甘味のある味わいに仕上がる
お買い求めの際には原料だけでなく 麹もしっかり見て選ぶことをお勧めします


焼酎事情

最近ちょっとは落ち着いてきた焼酎ブーム というか関西は焼酎が
入手困難になってきたためにしらけているような気がします
生産量はあまり変わっていないどころかヌーヴォーなどという焼酎まで登場
確かに秋は収穫時期を迎えますが 大半は中国などから輸入なのに
では何故入手困難なのか?
まだ焼酎がブームになる前 関西は乙類 関東は甲類がよく飲まれていました
 
ちょっと違いを説明すると
甲類とはアルコール含有物を連続式蒸溜機で蒸溜した酒類でアルコール分36度未満のもの
乙類とはアルコール含有物を連続式蒸溜機以外の蒸溜機(実際には単式蒸溜器)で蒸溜
したものでアルコール分45度以下のもの ぞくに本格焼酎と呼ばれるもの
 
焼酎ブームになり関東でも焼酎の専門店などが出来たり ワインのソムリエが焼酎を評価したり
関東で乙類が消費されるようになったためである
また店としても関西は値段をすぐに値切るが 関東ではほぼ問屋の言い値
例えば森伊蔵 蔵出し3465円それが関東では3万円後半で売買されている
まあ関西の商売人はまず買わないだろう
だから関東に商売の目が向けられている 関西の商売人もどうしても必要な場合は
関東の酒屋に問い合わせている つまり売る商品がない状態です
 
知名度こそ低い物の良い商品はまだまだあります
ご購入の際は銘柄 値段に左右されずにいろいろ味わってみてはいかがでしょうか  
 
余談ですが中国語では「焼」は熱を加えるという意味で蒸留酒を「焼酒」と表現しています
焼酎の「焼」という文字はもろみを加熱し沸騰させてつくるという蒸留酒の基本的な作業です
また「酎」は濃い酒という意味 日本では長い間「焼酒」と「焼酎」が混用されていましたが
18世紀ごろから「焼酎」という表現が定着したとされています
なぜ「酒」が「酎」になったのかその理由は定かではありませんが 


沖縄で乾杯

実はGW 沖縄に行ってきました 初めての沖縄 旅行の内容はともかくお酒だけを紹介します
ビールと言えばオリオンビール(アサヒビールが資本を入れてます)
爽快な「オリオンドラフト」 今回は日程の関係で工場を見学することは出来ませんでしたが
工場のある名護市は沖縄でも指折りの山紫水明の地
工場は最新のコンピューターシステムの導入により衛生的な管理システムと
完全オートメーション化を実現 年間7万2千KLの生産
100%生ビールで出荷 県内では樽詰めの生ビールを味わうことが出来る
亜熱帯気候の沖縄に合った最も新鮮でうまいビールだ
夕食の1杯目にはオリオンドラフト生をお薦めします
発泡酒も出していて 味わいのある「麦職人」 シャープな切れ味の辛口「オリオンスペシャル」
ややソフトな「鮮快生」 軽いタッチの「サザンスター」 ゴルフ場や浜辺で飲むと最高でした

沖縄と言えば泡盛 沖縄の人は「島酒」と注文する
琉球が中国や東南アジアとの交易が盛んだった14世紀の中頃から15世紀の中頃に
タイから入った日本最古の蒸留酒
琉球王朝時代には中国や日本への献上品として珍重された王府の御用酒
また17世紀頃には江戸や上方に薬用酒として出回った
硬質のタイ米を原料とし 沖縄独特の黒麹菌(クエン酸を良く出すことで有名)を製麹
発酵させ 蒸留したのが泡盛です
泡盛は他の蒸留酒(ウィスキー・ブランデー等)と同様 長期間貯蔵させることにより熟成しますが
泡盛が世界的に知られるのは 瓶に詰めたままでも熟成が続くということです
3年以上貯蔵したものをクース(古酒) その芳醇で上品な香りとまろやかさは昔から愛され
琉球王朝時代には貴族しか飲めない貴重な酒だったそうです
沖縄には48社の作り手がある 蔵によってまちまちだが3年未満の泡盛は新酒
新酒とクースの銘柄を変えてあるところがあるので一部紹介します
常磐→金丸(伊是名酒造所) 珊瑚礁→かねやま(山川酒造)
瑞泉→おもろ(瑞泉酒造) 美ら蛍→久米島(米島酒造)
多良川→琉球王朝→久遠(多良川) 
今回の泡盛の情報の一部はSHO-CHU BAR 高山 琉球別邸(TEL098-866-6888)
店長 河島様に泡盛を飲み愉しみながら教えて頂きました


むぎ焼酎二階堂

ふらすこや 影さへ見ゆる麻地酒  一招(いっしょう)
爺婆の 昼間遊びや麻地酒  闌更(らんこう)
 
いずれも江戸は寛政年間の句 闌更は芭蕉ゆかりの俳人で当時は京都に住んでいたというから
「麻地酒」が趣味人の間でいかに広く知られていたかしのばれる
 
二階堂酒造は此の銘酒「麻地酒(アサジザケ)」の製法を受け継ぎ今日に至ったが 古来より天然醸造のため
永らく貯蔵すると味覚を損じ又腐敗しやすいので永年の研究により醪(モロミ)の上清(ウワズミ)を蒸留製成し
原料に総て「むぎ」を使用 ついに大分むぎ焼酎二階堂を完成
 
大分と言ったらカボスの産地 まだ出始めで小振りながらも香りのたかいカボスを
ギュッとロックグラスに絞り込み二階堂を注ぐ
軽快な酸味が心地良い 20°と25°があるが私にお勧めは20°
二階堂のHPで紹介している中では カボちゅうと言うらしい


黒じょか

 黒ラベルジョニー・ウォーカー12年の略語ではありません
 鹿児島では古くから寒い冬に焼酎を燗にして飲む習慣があり
 その時に用いる専用の焼き物を言います
 400年前から鹿児島の薩摩地方に伝わる薩摩焼で
 その中でも黒薩摩という鹿児島の伝統工芸の酒器です
 なぜ黒じょかと呼ばれるようになったかはいまだ分かってません

 黒じょかでの飲み方を紹介します
 まずお好みの焼酎を水で割って一日寝かせます
 割合は焼酎6に対して水4と言うのが一般的ですが
 最近は半々が人気があるようです
 一日置くことで焼酎と水が馴染みよりまろやかになります

 黒じょかに入れて直火で火にかけます
 必ず弱火にして下さい ここがポイントです 慌てずゆっくりと
 黒じょかは表面より中の方が温もりやすいです
 焼酎に適した燗の温度は42℃ ややぬるめの燗がお勧めです

 飲み終わったら黒じょかは洗わないで下さい
 黒じょかに焼酎の味が染み込んで 使えば使うほど美味しくなります
 インターネットを検索してるとIH対応や黒じょが用のコンロなどがあります
 いろいろ試してみて下さい


焼酎艦評会初の快挙達成

 森伊蔵も村尾も魔王も成し得なかった偉業 平成19年度は審査員全員が満点の評価
 熊本国税局鑑評会・・・年に1度 管内4県である熊本 大分 宮崎 鹿児島から600点弱の酒が
 エントリーされて行われる酒の鑑評会
 その銘柄は薩摩に双つと無い 三和酒造株式会社無双蒸留所 さつま無双「甕つぼ仕込み」
 その年は総裁賞 代表受賞に輝いた
 一次仕込 二次仕込ともに地中に埋め込まれた500~600lのかめつぼで仕込み
 発酵を終えたもろみを杉の木でできた木桶蒸留器を使って蒸留した本格焼酎
 さつまいもの自然な風味がしっかりと味わえる薩摩の伝統的製法で造り上げられた
 飲む工芸品 平成22年度も優等賞受賞

 平成19年5月1日 鹿児島県酒造組合連合会が出した薩摩焼酎宣言を紹介しておきます
 私たち鹿児島の焼酎製造者は 薩摩の伝統 文化として継承されてきた芋焼酎に対して
 WTO加盟国間の国際的な知的所有権の保護規定であるTRIPS(トリプス)協定に基づき
 地理的表示として「薩摩」が厳格な条件の下に認められたことを誇りに思います
 世界の酒で 地理的表示が認められているのは ワインのボルドー シャンパーニュ
 ブランデーのコニャック ウィスキーのスコッチ バーボン等があります
 このような世界のブランドと同じく 「薩摩」と表示できる意味を大切に受け止め
 次のことに取り組んでいきます これにより「薩摩焼酎」を世界中で愛される蒸留酒に発展させます
 1 私たちは 鹿児島産のさつまいもと水にこだわり 鹿児島県内で製造された本格焼酎のみに
  「薩摩」を冠し品質の証しとします
 2 私たちは 地元の生産農家と協力し 安全で高品質なさつまいもを育て「薩摩焼酎」の
  更なる品質向上に努めます
 3 私たちは 「薩摩焼酎」を育んできた鹿児島の風土に感謝し 美しく恵まれた自然環境の保全に努めます
 4 私たちは 「薩摩焼酎」を取り巻く鹿児島の豊かな伝統 文化の発展に努めます
 5 私たちは 「薩摩焼酎」に関わるすべての人々と連携し 地域社会の発展に寄与します
 6 私たちは 「薩摩焼酎」の美味しさと文化を世界の人々に紹介し 交流を促進します
 7 私たちは 「薩摩焼酎」の長所を紹介するとともに 酒の特性に鑑み
  節度ある健康的な飲み方の啓発に努めます


原酒をはぐくむ静かな情熱 いいちこ日田蒸留所


 2011GWに九州大分県にある麦焼酎で有名な いいちこ日田蒸留所に行きました
 日田は山紫水明の地 深い自然がもたらす澄んだ空気と清らかな水の恵みを受ける場所
 新たな考えに基づく いいちこ日田蒸留所は 原酒の杜

 仕込み
 一次も二次仕込みも大麦麹だけで醸す 全麹造り原酒
 本格焼酎の仕込みは一次と二次仕込みの二度に分けて行われる
 一次は酵母を育てるもので 麹と水を混ぜたものに培養した酵母を加え 約5日間仕込む
 二時仕込みはさらに蒸した大麦 または大麦麹を加えて約10日間発酵
 コポコポと泡を発し 香りを放つ仕込みタンクの中では 大麦のデンプンを麹が糖分に変え
 その糖分を酵母がアルコールと炭酸ガスに変えていく複雑な発酵が続く
 並行複発酵といい本格焼酎や清酒造りに用いられる東洋独特の醸造法です

 蒸留
 蒸留は仕込みを終えたモロミに熱を加え アルコールや香味成分を取り出す工程
 本格焼酎の製造では 原料の持ち味をいかす単式蒸留機を使っておこなう
 減圧法と常圧法の二つの蒸留方法があり 減圧法は低温で蒸発する華やかな
 香味成分をより引き出すことが出来る これに対して常圧法は大気圧下で蒸留の方法
 うまみのもとになる成分を多く含む個性的な味わいを取り出す事が出来る
 ウイスキーと違って原酒は45°以下に定められている
 日田蒸留所では二つの蒸留方法を匠に使い 豊かな味わいを持つ様々な原酒作りを行っている

 貯蔵・熟成
 貯蔵・熟成は 原酒をタンクや樫樽で長期間寝かせ 香味をよりまろやかにする工程
 原酒は空気を呼吸しながら芳香を増やすと共に 永い時の助けを借りて
 アルコールと水の分子がよくなじみ より丸みのある味わいへと変わる
 日田蒸留所ではホーロータンク60本 樫樽1500丁あり
 様々な個性あふれる原酒を熟成させる「原酒の社」の名にふさわしい設備をそなえている

 湯布院 天瀬などプライベートで行かれる場合は少し足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?


情熱の造り手 佐藤酒造


 鹿児島県霧島市牧園町宿窪田にある佐藤酒造は霧島連山新燃岳の目と鼻の先

 略歴
 明治39年(1906) 姶良郡加治木町において創業
 昭和27年(1952) 終戦にともない加治木町から牧園町へ移転 佐藤酒造有限会社設立
 昭和45年(1970) 加治木酒造協業組合の設立とともに加盟する その後 組合を脱退するまで蔵は休業
 加治木酒造協業組合は 現在の国分酒造協業組合
 昭和59年(1984) 加治木酒造協業組合を脱退 佐藤酒造有限会社として復活

 社是
 私たち佐藤酒造は 本格焼酎を生んだ鹿児島の歴史と 我が蔵と 焼酎を支えてきた人たちの思いに
 誇りを持ち 高い意識と意欲をもって 常により良い焼酎造りに励み 揺るぎない信頼のもとに
 世の中を支える企業としてあり続けます

 社訓
 私たちは 向上心と情熱を持って誠実に作った焼酎を 世の中に問う姿勢を貫きます
 私たちは 蔵を支えてきた人たちとその歴史に敬意を払い 造りに携わる喜びと誇りを胸に
 真摯な姿勢で社業に取り組みます
 私たちは、真心を込めて造った焼酎を 人の心の通い合う流通によって世の中に広め
 飲む人に喜んでいただくことから得られる揺るぎない信頼を 蔵に築き 継承していくことで
 社会に対し貢献します

 北新地社交料飲協会青年部の31名は2班に分かれ 佐藤酒造の国生さん・山口さんに
 工場内を案内していただいた ちょうど 佐藤麦の仕込みが行われていた
 麦汁の甘い香りが工場内に漂う 作業工程にあわせて仕込み水や発酵途中の麦汁
 瓶詰めされる前の焼酎を試飲させていただいた
 お二人の情熱的な説明に加え 工場内で作業されている方全てが 私達も見習わないと
 いけないぐらいの挨拶と笑顔でで出迎えてくれた
 年に5回は替えるという指定農家から運び込まれる芋の処理をするまな板を見れば
 丁寧な仕事をされているのが伝わってくる
 年季の入った道具 農家の方々と対話を重ねて育った材料 そして情熱的な方々全てが
 最高品質の焼酎を生み出している

 その夜 佐藤酒造の四代目社長と飲ませていただく機会があった
 お薦めの飲み方は暑い夏も寒い冬も年中お湯割り
 四分六か五分五分 その店は佐藤酒造に仕込み水を汲みに行ってるようで
 口に含んだとたん上品な甘みが口の中いっぱいに広がり 喉にスッと入ってくる
 酒問屋は信頼の置けるところとしか付き合わないと語る社長
 生産量も限られてはいるが是非味わっていただきたい銘酒です


雲海酒造株式会社 綾工場


 5月30日 全飲連宮崎大会の翌日 宮崎県東諸県郡綾町 綾工場に行きました
 福田工場長に工場内を特別に案内していただきました
 九州に4カ所の蔵を持つ雲海酒造 昭和60年12月綾工場が完成
 平成6年10月には隣接する綾ワイナリーが完成
 本格焼酎 ワイン リキュール 地ビールがここで生産されている
 南国の宮崎だが九州一雨量が多い 日本の名水百選にも選ばれた綾の湧く水郡
 酵母を活性化させるミネラル豊富な水質は 仕込み 割水にも使われている
 かめつぼ仕込みの本格手作り蔵 蔵職人の技や厳しい品質管理など
 こだわりの作り方を見学させていただいた
 私が最も気になったのが木桶蒸留器 ステンレス製で蒸留したものとの当然違いがある
 同じもろみを蒸留直後はピリピリと荒いが1ヶ月 2ヶ月とみると木桶のほうが
 まろやかになる速度 熟成のスピードが早くなるそうです
 但し 木で出来ているので3~5年で買い換えないといけないランニングコスト高の
 デメリットもあるそうですが そして大量蒸留も難しいとのことでした
 福田工場長 お忙しい中ありがとうございました


球磨焼酎の魅力

 2015年12月1日 大阪南で九州熊本からお越しいただいた立川恵之助氏の
 焼酎の魅力についての講演を学びました
 時代は酔えばいい時代から 味を追求する時代へと変わってきている
 球磨焼酎は米を原料としているため米文化には非常に相性が良い
 これからの時代はブランドに頼るのではなく 自分好みの焼酎を作り出す
 そんな希望を叶え提供する酒蔵でありたいと語った
 「酒蔵・恵之助」 http://anderusen.typepad.jp/sakagurak/
 興味のある方はお問い合わせください

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