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ここだけの話

■不思議な丸い玉
■白酒と甘酒 どう違う?
■辛口ってなに?
■現代の名工
■常きげん


白酒と甘酒 どう違う?

 3月3日は桃の節句
室町時代に始まった風習で江戸時代から雛壇を飾るようになったとか
私は職業柄かどうしても雛祭りと言えば白酒が気になります
女児を披露し白酒で親睦を深めるのが目的だそうです
中国では3月3日の曲水の宴の時 川の上流から流れてきた桃の花を汲んで
飲んだところ300才まで生きたという故事があります
ここから桃の花を白酒にひたして飲めば病を払い顔色を潤す 
また長寿延命の縁起物として用いられるようになったとされています
  
私の家では昔から甘酒でした この世界に入るまで甘酒が常識と思っていました
じゃあ甘酒と白酒はどう違うのでしょうか?
 
白酒・・・白酒は餅米と米麹を焼酎とともに仕込み約一ヶ月間熟成させ 
その後すりつぶして飲みます
アルコール度数は9度程 非常に甘い 酒税法上ではリキュールです
 
甘酒・・・蒸米と米麹とを等量混ぜ約一昼夜55℃前後で放置してつくります
この方法で造った甘酒はアルコール分を含みませんので酒ではありません
また酒粕を湯で溶いたものも甘酒と呼ばれます 若干のアルコールを含むことがあります
 
このように白酒と甘酒は違う飲み物です ただどちらを飲んでもおかしくありません
共に女性の色白な肌の色をイメージしたとか 酒の白と桃の赤で紅白になり縁起が
よいと言われ続け現在に残っているそうです


辛口ってなに?

「辛口ワインが好き」とか 「日本酒は辛口に限る」などと良く聞きます
甘口は糖分の甘さが感じられる物を言い理解しやすいと思います
じゃあ辛口は? 唐辛子の辛さ 香辛料の辛さ からしの辛さ・・・・
酒の辛さ それは酸ではないでしょうか
辛さと言うよりも酸っぱい さっぱりしているなどの表現が辛さを示します

日本酒度
酒の甘辛の目安となる数値 元来清酒の比重を表すための指標で
糖分が多くなれば比重も大きくなり 日本酒度はマイナス 甘口となります
逆に糖分が少なければ日本酒度はプラスを指し辛口ということになります
しかしながら淡麗かつ軽快な酒質が主流を占める今の時代は
プラスの値が高くても決して辛く感じない酒が多くなっています

お鍋の季節は吟醸酒ぐらいが適切ではないでしょうか


現代の名工

私はあまり日本酒を得意としませんが 昔から唯一飲んだり贈り物にしたりしていた日本酒があります
石川県の「菊姫」 その中でも山廃仕込
山廃仕込とは正式には山卸廃止酵 (酒母)と呼称する
健全な酵母の働きには 乳酸が不可欠であるが この造りは自然の乳酸菌を利用するため
山卸(櫂入れ)を廃止した古式の仕込み方法であり 通常の(速醸)造りより日数が
2~3倍必要となる
この仕込み方法は「現代の名工」受賞された能登杜氏 農口尚彦氏の得意技で
他の追随を許さない技術である
杜氏 農口氏は「菊姫」をやめられ 今は石川県の鹿野酒造株式会社で
七人の蔵人と酒造りに励んでおられる
源水は白水の井戸からの名水仕込
「常きげん」山廃純米吟醸 無濾過生原酒 山純吟は絶対お勧め
100%自社所有の畑で造られる山田錦を使用 精米歩合55%ともったいないぐらいである
ただし 限定物なのでなかなか入手が難しい
山廃仕込純米酒は五百万石を100% 精米歩合65% 腰の強いコクと喉ごしのキレ味が特徴
これからの季節 桃や桜の花びらを一枚そっと浮かせて 風流に愉しむのも良いではないか


常きげん

石川県の南加賀に位置する「常きげん」

蔵元 鹿野酒造株式会社 代表鹿野頼宣氏 4代目

杜氏 農口尚彦氏は古くより「能登杜氏」で知られる石川県は能登町の生まれ
昭和24年静岡県の酒蔵を振り出しに親子三代にわたる杜氏一家として
昭和38年に杜氏として就任 酒造り58年の熟達者として輝かしい実績を残し
中でも全国新酒鑑評会において連続12回通算24回の金賞受賞に輝き
古今類例を見ない栄誉を受け他の追随を許さない酒造りの名人として広く知られている
さらに平成18年に卓越技能者に贈られる「現代の名工」に認定され
厚生労働大臣から表彰される栄誉を受けた
特に農口杜氏の得意技である山廃仕込は青年期に老丹波杜氏より
伝授された技術で無形文化財に値する秘伝

定年退職後の農口尚彦氏を人柄をよく知る鹿野頼宣氏は 年齢に定年はあっても
技術に定年はないはずと第一線引退を惜しみ 固辞する氏に説得を続け
復帰することを約して平成10年秋より鹿野酒造株式会社に着任
創業は文政2年(1819) 代々地主であった為に稲作や茶の栽培を手掛け
ある年 米の大豊作となり農民達とこぞって祝った様が
いつまでも続くようにと祈って「常きげん」と命名された

厳選された地元の酒米を使い
能登杜氏と七人の蔵人によって丹精こめた手造りで仕込まれる


不思議な丸い玉

 酒蔵の軒先にぶら下がった巨大な玉 蜂の巣か巨大マリモ? 一体何だか知っていますか?
 名前は酒林 (さかばやし)と言います またの名を杉玉
 杉の葉を束ねて球状に刈り込んで作られたもので いわば酒蔵の看板です
 酒と杉との関わりは古く 軟らかく加工しやすいことや雑菌成分を持つなどの
 杉の特性を造り酒屋は様々な場面で利用してきました
 例えば 桶や樽 枡に使われています
 他にも酒米を浸した水を桶の底から抜く際 米の下に重ねて敷いた杉の細かい葉が
 フィルターの役割をして水だけが抜け 米は外にこぼれない
 そんな使い方もされていました
 さて酒林ですが 毎年新酒のできる年末になると青々とした杉の葉で作った
 新しいものが軒先に吊され 「今年も新酒ができました」というメッセージを 知らせる役目を果たします
 そしてまた酒づくりが始まり 若々しい緑色をした酒林がゆっくりと枯れていき 時を重ねて茶色くなって
 趣を増していく様子には 蔵の中で酒がゆっくりと熟成していくイメージを 重ねることができます
 酒林には酒にまつわる商売のシンボルであり また 酒そのものの象徴でもあります
 まだ青々とした酒林を見ることができるかも知れません
 見かけたら足を向けてみるのも一興です

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